年子母ちゃん、キャリアも育児もええとこどり(を目指す)

夫、2歳の息子、3歳の娘と四人暮らし。 30代、ワーママ(フルタイム)。キャリア優先の人生から一転、インターネットの怪しい子育て情報に翻弄されつつ、日々年子の2人の子どもの母ちゃんとして逞しくなってきています。

クレイトン・M クリステンセン他『教育×破壊的イノベーション~教育現場を抜本的に変革する』

イノベーションのジレンマ』で有名なクリステンセン教授のイノベーション理論を土台に、なぜ教育でイノベーションを起すことが難しいのか、どうすれば起こすことができるのかについて、著者たちの独自の理論を紹介する本です。

クリステンセン教授はとにかく『イノベーションのジレンマ』『ジョブ理論』が有名ですが、スピンオフ的に何冊か興味深い本を出版されています。

今回ご紹介するのは、コロナ禍においても注目を浴びている教育のイノベーションを取り上げた本です。

12年前に出版された当時から教育の課題が変わってないところに、教育分野の改革の難しさを感じます。

正直、本書が主張する「こうすればイノベーションは起きる!そして教育の未来はこうなる!」という提言については、やや論理の飛躍があるように感じるところもありますが、公教育の課題をイノベーション理論に沿って説明し、なぜ教育が散々変化の必要性を説かれても変われないのかを考察するくだりは圧巻!です。

今までで読んだ教育本の中で一番納得感ありました。

どんな理論も過去の事象の体系化によって作り上げていくので、現在進行形の事象や将来の事象をうまく捉えられないことは仕方ない面もあろうと思うので、提言よりは現状課題分析のほうが納得感があるのも自然なのかもしれません。

一方で、「イノベーション」という独り歩きしがちな言葉を、公教育の文脈で定義しなおし、教育現場の発想の転換を促そうとしている本書は、標準化されすぎた学校への不適合を感じている子どもたちやその保護者、「もうどうしたらいいか分からない」と閉塞感を感じている学校現場の人々に、何となくの希望を感じさせるのではないかな、とも思いました。

また本書が経営学の専門家が執筆した本であることを考えると、教育の課題を教育業界だけに押し込めておく発想自体がもはや古いのかもしれないなあ、とも感じました。